ボロミアと指輪

指輪に誘惑されるボロミアの気持ちはよくわかる。
サウロンの脅威にさらされている自国民を守るためには、力あるものは力で敵をねじ伏せようとするだろう。
そのうえ、最高位を約束された自分の立場が、王を迎えることによって変わってしまうかもしれない時には・・・。

最初は良い目的に使うつもりでも、やがては悪に陥る指輪。
権力を握ったその瞬間に腐敗が始まる人間世界を象徴しているようだ。

この物語を読んでいつも思うのは「悪の起源」みたいなものだ。
メルコールはヴァラールの中で最高の叡智と力を持っていたゆえに、神にとって変わろうとしたし、マイアのサウロンとサルマンもガラドリエルガンダルフに嫉妬と憎悪を燃やしていた。
サウロンガラドリエルに、サルマンはガンダルフに脅威を持っていた)
ガンダルフガラドリエルは指輪を手に入れるチャンスがありながら、それを拒否したのも憎しみの対象となった。
あ、ファラミアとサムもだ!!(だからファンに愛されているのね♪)
権力を渇望しないという感覚は、人間にとっては難しいものだろうか?