天のろくろ

もしかして買うかも♪

アーシュラ・K・ル=グウィン
脇明子
単行本: 253ページ
出版社: ブッキング (2006/04)
ISBN-13: 978-4835442211
ASIN: 4835442210


面白かった。お薦め〜(^^)
自分の夢が現実になる不思議な能力に恐怖を感じている主人公と、それを利用して世界を変えようとする(善意の)精神科医。何度造り替えても理想とはほど遠い世界に…。
「人は他人を助ける努力をすべきだ。しかしたくさんの人々を相手に神の役割を演じるのは正しいことではない。神になるためには、人は自分のしていることの意味を知らなくてはならないのだ。そして、およそ何かいいことをしようとするなら、自分の考えが正しくてその動機がいいものだと信じるだけでは充分ではない。必要なのは…触ってみることだ。」
人口過密の対策は、戦争、疫病、異星人襲来ぐらいしかないのかね?…やってきた異星人は、可愛い。「フィフス・エレメント」に出てくるタートルズ宇宙人を想像しちゃった(解説にはアリスのテニエル海亀のようだと書いてあった^^)
「指輪がわしの心を誘うとすれば、憐れみからじゃ。弱きを憐れみ、善をなす力が欲しいからじゃ。わしを誘惑せんでくれ!」とガン爺は言った。精神科医のヘイバーさんよ、あんたにもその賢明さがあったら良かっただ。
この作品、「影との戦い」「闇の左手」が相次いで出された直後に出版されたそうな。そのすぐ後に「こわれた腕輪」刊行。何か意味がありそう。発行順に読んでみるのもいいかもしれない…発掘作業が難航するかも(^_^;)