初体験二つ

  • ホントの救急車

一日の夕ご飯直前。義母に呼ばれてお茶を飲ませた主人が「おい!ちょっとおかしいぞ!!」と叫ぶ。行ってみると、ベッドに座ったままの状態で、動かない。目はうつろで、呼びかけても反応なし。車では埒があかない様だから119番に電話。指示に従って嘔吐物が気管に入らないように横に寝かせる。骨粗鬆症なので、見よう見まねの心臓マッサージは危険と思ったので、2〜3日前から痛がっていた背中をさすったら、小さなゲップをしたので「まだ生きてるわっ」と、呼びかけ続ける。AED持参の救急隊員三名に主治医の名を告げたのだけれど、設備の整った大病院へ搬送。大あわてで保険証と服用している薬のリストをひっつかんで飛び乗ったよ〜。
救急車は実家の母と乗った経験があったけれど、サイレンを鳴らして走るのは初めて☆すっごい勢いで突っ走って、渡された書類が書けないくらい大揺れ!赤信号を渡るときはピーポーピーポーがウゥウ〜に変わるって知らなかった\(◎o◎)/!
「うちの車、うしろから付いて来ないわね」「付いて来てはいけませんっ!事故を起こしますっ!!」
心臓マッサージや、風船のような呼吸器を使ってる時はグラフの波が揺れるのだけれど、止めたら一直線。これって心臓が自力で動いてるんじゃないんだそうな。つまり、物理的刺激で筋肉が機械的に反応してるだけなんだって。背中をさすってのゲップも、単に気管の空気が移動しただけ。。。もう絶望。

  • 事情聴取

病院で30分の蘇生術を施した後EmergencyStaffのロゴのあるブルーの制服を着た医師が言うには、初診で24時間以内に死亡した場合は警察に報告する義務があるそうな。えぇ〜っ!ホンマ〜?(なんか面白がってる自分が恐い^^;)
やって来たデコボココンビの刑事さん二人。これまでの経過や、家の間取りまで聞かれた。
「お茶はちゃんと飲まれましたか?」「気管に入らないようにベッドに座らせて、吸い口で与えると、美味しそうに呑んだと言っています」
「お義母さんは、肌着を含めて五枚も着てはりますね〜」「寒がりなんで、たくさん着たら安心するんです。ここへ来るとき、パジャマの上から薄いコートを羽織らせましたけど」
「お義母さんは、生命保険はありますか?」「あの年では加入は無理でしょう。多分ないと思います」
で、現場検証のため自宅を見て、検死をしなければならないんだって。病院の医師でなく指定の検死医を待ったり、検死が済んで身体を清めて帰宅の準備などで、帰ったのは11時ごろ。その間に家族も来てくれて、近くのコンビニで軽食を取ったけれど、お腹空いた〜(__;)
刑事さんの言うことには、事件性がないので手続きは簡単だけれど、少しでも疑わしければ何日も葬儀をあげられないそうな。思うに、打撲痕や骨折などが見付かったら解剖なんかもするんだろうな〜。世の介護している方々、お年寄りを殴ったり抓ったりしてはいけませんぞ。
翌朝、検死医の病院で報告書をもらって警察署へ行き、確認の判を捺して葬儀屋に渡す。それがないと斎場予約と埋葬許可の手続きが出来ないんだって。「死亡診断書」じゃなくて「検死報告書」って、非日常的だわね〜(死因は心不全
無事疑いも晴れてお葬式も済んだけれど、去年義父が亡くなってすっかり弱ったお婆ちゃん。ひょっとして、あの世からお爺ちゃんが迎えに来たのかも。お葬式の愁嘆場と銭勘定は一年足らず前の茶番劇の繰り返し。疲れた〜(×_×)
そんなに嘆くなら、たまに来ておざなりの美辞麗句を述べ立てる前に、ちゃんと世話をしたらよかったんじゃねぇの!?と、今回もしらけきったワタクシ。残念なのは、現場検証の現場を見られなかったこと…なんて言ったら、鬼嫁とみなされるか←逮捕するぞ!